一般建設業?特定建設業?知事許可?大臣許可?

建設業の許可を取得しようとお考えの事業者様は、同業の方にお聞きになられたり、行政のホームページにある手引きをご覧になられたりして、タイトルのキーワードをご存知の方も多いのではないでしょうか。

「一般建設業より特定建設業の方が聞こえが良いからウチはそっちを取ろうかな。」

「大臣許可と知事許可ってどう違うの?」

の疑問がスッキリ解決できる内容ですので、是非最後までお読みください。

一般建設業と特定建設業の違い

一般建設業と特定建設業は、自由に好きな方を選べる。という性質とは異なります。

あなたの事業所の状況や、これからどのように工事を請け負っていかれるのかなどが関わってきます。

それにより、正しくお知りいただければあなたの事業所のベストの選択が可能になります。

それでは違いを見ていきましょう。

特定建設業

発注者から直接請け負った(元請工事)1件の建設工事につき下請けに出す代金の合計額が4,000万円(税込)以上となる場合は、その元請業者は特定建設業の許可が必要です。

※建築一式工事の場合は6,000万円(税込)以上です。

Point!

「1件の工事につき」 ⇒ あくまで1件の工事です。

「下請けに出す代金の合計額が4,000万円以上(建築一式工事については6,000万円(税込)」 ⇒ 合計額という部分がありますので、複数社に対して下請に出してもその合計額で見ます。そして税込という部分もポイントです。

一般建設業

特定建設業に該当しない場合。下請としてだけ営業される事業者は、一般建設業に該当します。

弊所にお問合せいただく建設業者様の9割は一般建設業者様です。

知事許可と大臣許可の違い

一般建設業と特定建設業の選択の他に、その建設業の許可は「都道府県知事」が許可するのか「国土交通大臣」が許可するのか。という別もあります。

あなたの事業所がどちらに該当するのかをここで解説いたします。

知事許可

各都道府県の知事が許可を出します。

例えば愛知県内にのみ営業所を設けて建設業を営もうとする方は、愛知県知事の許可が必要になります。

大臣許可

国土交通大臣が許可を出します。

例えば、愛知県に主たる営業所を置き、他の都道府県にも営業所を設けて建設業を営もうとする方は、国土交通大臣の許可が必要です。

色々なケース をご紹介

✔ 複数都道府県に営業所を設けているが、工事の契約、見積もり、決済などは全て本店で管理している場合   ⇒   知事許可

✔  複数都道府県に営業所を設けており、各営業所に決裁権を与えた責任者を置き、契約関係や見積もり、工事の管理もさせている場合   ⇒   大臣許可

✔  5つの各都道府県に営業所を設けているが、本店以外に決裁権を与えた責任者を置き、契約関係や見積もり、工事の管理をさせている営業所は1箇所のみである。   ⇒   大臣許可

※ 大臣許可を申請する場合、各営業所に「専任技術者」を置かねばなりません。

専任技術者の要件についてはこちらに記事にしていますので、併せてご覧ください。

以上、本日は建設業の許可を取得する際に必ず決定する必要が有る「一般建設業と特定建設業」「知事許可と大臣許可」いついて解説させていただきました。

あなたの事業所がそれぞれどれに該当するか、お分かりになれらましたでしょうか。

「イレギュラーな状況などあって判断がつかない。」などございましたらいつでもお電話でもメールでもLINEでも結構ですので相談してください。ご判断のお力になれると思っております。

最後までお読みいただき本当に有難うございます。

投稿者プロフィール

石川 裕樹
愛知県を主な活動エリアとしております。行政書士というお仕事が大好きです。この資格を通して、ご依頼者様の幸せに貢献できることがたくさんあります。1つ1つの業務に丁寧に当たらせていただきたいと思っております。
「いかに誠実に正直に仕事できるか。」が私のテーマです。