財産的基礎要件を軽く見てはいけません!

一般・特定それぞれの財産的基礎要件

今日書きたいことは、この財産的基礎を疎かにすると、多くの関係者を泣かせることになる。というお話です。

建設業許可には「一般建設業許可」と「特定建設業許可」の2つがあります。

それぞれに財産的基礎要件というものがあります。

要は、これぐらいの資金がないといけません。これぐらいの財務体質がないといけません。

という条件です。

一般建設業許可の財産的基礎については、過去に記事にしましたのでよろしければこちらもどうぞ。

一般建設業 → 自己資本の額が500万円以上であること。申請者の取引金融機関発行の残高証明書などで証明します。

特定建設業 → ①~③の全てを満たしていること。

① 欠損の額が資本金の額の20%を超えていないこと

② 流動比率が75%以上であること

③ 資本金の額が2,000万円以上であり、かつ、自己資本の額が4,000万円以上であること。

となっています。

見せ金でいいんでしょ?」

これは時々言われます。私は答えます。「絶対にダメです。」と。

先日こんなお問い合わせが・・・。

ご依頼者様「産廃の許可業者なのですが、更新期限が間近で・・・。」

私「状況をお聞かせいただけますでしょうか。」

ご依頼者様「期限もさることながら、財産的な部分で税理士の先生が更新できないんじゃない可能性があるから、行政書士に聞いてください。と言われて慌てて連絡しました。」

私「そうですか、もし宜しければ決算書を3期分送っていただけましたら、拝見して判断いたします。」

ということで、決算書を送っていただき拝見しました。私が見ても更新できる財務状況ではなく、管轄の県民事務所に持ち込んでも結果は同じでした。

そのことを伝えますと、その方(社長の奥様)はおろおろと慌ててしまい、落ち着くまでお話をお聞きしたり、対策はないか話し合ったり、取りうる選択肢を提案したりしました。

その翌日、少し長くお話をする機会ができました。

・これからどうするのか

・このような財務状況になってしまた経緯

などを。

財産的基礎を疎かにしてはいけない理由

その話し合いのなかで、どうしてこのような状況になってしまったのかの理由をお聞きしました。

それは、

「元請からの大きな支払いが滞ったから。」

責任感の強い奥様は、自社の下請業者に迷惑はかけまいと、元請から支払われていないにもかかわらず、自社の下請業者さんにはしっかり支払われてらっしゃいました。

長い付き合いなので、まさか元請が支払わないとは思わずに。。。

結果元請の言い分としては「家族が難病になって大金が必要になった。助けると思ってくれすまん!」

ということだったようです。

奥様は泣いてらっしゃいました。きっとずーっと気を張って気丈にふるまってこられていたことと思います。楽しいことも心から楽しめず、苦しい時期が続いていたんだと思います。

財産的基礎の額の重要性。私は痛いほど感じました。疎かにすると、時としてこんなにも多くの方に迷惑が掛かってしまう可能性がある。ということを。

これからも、各要件の意味を十分理解して、お伝えしていこうと強く思いました。

長文を最後までお読みいただきまして本当にありがとうございます。嬉しいです。

投稿者プロフィール

石川 裕樹
愛知県を主な活動エリアとしております。行政書士というお仕事が大好きです。この資格を通して、ご依頼者様の幸せに貢献できることがたくさんあります。1つ1つの業務に丁寧に当たらせていただきたいと思っております。
「いかに誠実に正直に仕事できるか。」が私のテーマです。